CHULAPO展の作品2

他の作品も紹介します。赤寄りの茶色で女性の肖像の絵です。
まずは序盤。形を取りながら画面作りをしたセクション。
最近形をしっかり取らないアプローチを試しています。これは取った方がですが本人が来場して似ていないとまずいので少し慎重になりました。形をしっかり取らない理由は塗りながら取った方が合理的だからです。最初の形はアタリぐらいの感覚だと塗りながら修正するときに気が楽です。形って色塗るとより情報量が増えてはっきり観えてきます。逆説的に言うと最初の形は合っていないので当てにできないですよね。これはデッサンでも同じ。トーンをつけると形の狂いに気付く。ただ大手術するほどの修正は絵が持たなくなるので許容の範囲内でのお話です。

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○顔を似させるコツ
「写真をトレースして描いても似ない」と言っていた友人がいたのですがそれがどうもひっかかっています。僕もこの意見には賛成。
「形がきっちり取れれば似るはずだ」と意気込んでた時期がありますがなぜかピンとこない。なのでやめました。
似てるには感覚的な部分だと思います。長さをきっちり測ってとかではなく感覚的に「もう少し目が離れているな」とかの話です。
あと第一印象で強く目に飛び込んでくる部分を大切にすること。
目などのパーツが似ていても顔全体が似てないと似ないですね。似せようと思うとパーツの描き込みに力を入れがちですが頭部の全体感が重要だと思います。

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使った絵具はホワイト入れて7色。ブラックは使っていません。
暖色の色を繊細に分けて楽しんでいます。自分だけのマニアックな楽しみなので気にしないくださいね。色をより繊細に見分けるためのエクササイズだと思っています。
構図的には下半分を塗らないようにしました。

いつもと違うオイルを使いましたがちょっと相性が悪くて苦戦した部分もありましたが勉強になりました。溶剤についてはたくさん試した方がいいです。ペインチングオイルだけに頼らずご自分に合ったもの、配合する割合も試すとより描きやすくなります。
最近筆も見直して買いなおそうかと物色中。油彩用の筆は毛の種類によって硬い、ちょっと硬い、柔らかいに分かれます。柔らかいほど薄塗りでもしっとりとした塗りができます。あと柔らかいほどタッチが残らなくなります。これもご自分の描きたい絵に合わせてチョイスしましょう。
ペインチングナイフも新調する予定。単純に高い物の方がいいです。その違いは柔軟性と繊細さ。スムーズにしなる物がおススメです。しなりがいいとキャンバスのレスポンスに対して柔軟に対応してくれます。ナイフペインティングが上手くいかない場合はナイフ自体を見直してみてください。けっこう持つのですぐに減価償却してくれます。

なんとなくグレースケールに変換してトーンが合っているかチェックしてみました。

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大丈夫そうですね。「余計な線なし!オッケー!」って感じです。
木炭で描いたときと同じになるかという目線で見ています。
色を使うと先入観で描く癖があるのでトーンで描くことを再確認しながらの制作となりました。

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