久しぶりの人物画クラス

このブログは備忘録として書いていることも多いですが今回もそんな感じで独り言みたいになりますがご容赦ください。結果的に上手くなればいいのですが指導者としてその理由付けみたいなものがほしいです。「こういう取り組み方をしたからこういう成果が立た」といった確かなもの。

日曜日は久しぶりの人物画クラスでした。固定で着衣です。画材は何でいこうか迷いましたが疲労もあったのであまり神経を使わず描ける木炭にしました。コンテのサンギーヌも迷いましたがモノクロでしっとりいこうという方向性で。画材のサイクリングとでも言いましょうか、一つの画材に執着していると観察が鈍化するような感覚があります。違う画材を使うことで観察の角度を変える効果もあるのかな。これは個人的なことなので意図的に画材をサイクルして使うようにしています。個人的な自己コントロールの一つです。あと画材全般の指導をしますが少し触っておくと教えるときに「ん?」となるのを防げます。「ん?」というのは描き方がわからないのではなく、描いた感じに違和感がある感じです。

生徒さんが途中経過の写真を撮ってくれたのでステップ毎にご紹介します。ポーズは20分を6回のセッションになります。使用した紙はMBMの木炭紙版です。椅子に座ったポーズでいこうと決めていたので膝上ぐらいがおさまる大きさ、四つ切りではちょっと小さいと思いました。ポーズに対してどこまで入れるのか、またどれだけ余白(空間)を作るのかで紙の大きさが決まってきますね。等身大以上の大きさで描くのが嫌いなので基本的には実物と同じぐらいか小さいサイズになります。画材については普通です。木炭の種類で議論されることがあるようですがどうでもいいですね。この硬さの木炭だからこういうところに使うとかどうでもいいです。個人のフィーリングに合ったものを使えばいいことですし、結局は画材より観察力なので。画材にこだわるならまずは自分のスタイルを構築してそれに合う画材、描きやすい画材を色々試してオリジナルを目指した方が絵が良くなるような気もします。

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写真は描き始めのセクションになりますが頭部周辺から順に下に降りていきます。全部の形を取ってからトーンはつけません。形が完璧に取れることもないので後々修正しなければいけなくなることが多いです。修正して紙が汚れるのも嫌ですし。1セッションの短期戦では時短することもとても大切です。あと休憩が入るとポーズも多少動きます。次のセッションで形を取り直すことありませんか。それを防ぐためです。その辺の柔軟性も含めて部分から描いています。頭部から描きましたが7割ぐらいまでです。仕上げまで描いてしまうと最後の調整をする遊びがなくなってしまうのでそうしています。例えば少しルーズな絵にしたいと思ったときに顔だけ描き込みすぎてしまっていたら全体のバランスが取れません。


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最近は人物画に限らずモチーフの印象、空気感を重視するような絵を目指しています。人物画だとモデルを含めた周辺の雰囲気なども取り入れたいなと。人物だけ一生懸命描くのに飽きたのもあります。なので人物を描きながらも背景の空間もイメージしながらの制作しました。基本的なことになりますが物を描くことは周辺の物との関係を築くことでもあるので人物と背景の同時進行が手筋のような気もします。人物だけ描いて背景は手付かず、またはあとから急いで何かするようなアプローチには違和感があります。余談ですが僕は細目の紙が好みです。少し目があるなぐらいの紙ですね。ケント紙だとサラサラすぎるのでちょっと引っかかる感じ。こういった理由から木炭を擦り込みながらトーンを乗せますが紙の目を潰しています。


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中盤まで終わった段階です。とりあえず描こうとしているところ全体にトーンがつきました。仕事の狙いは白いシャツを浮き上がらせることと全体を明暗でざっくり形作りました。油彩だと大きな筆で足場を作っているところですね。ここからより細かい仕事になっていきます。

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ユルフワな絵ならこれはこれで完成のような気もしますがもう1セッション残っていたのでさらに描き込んでいきます。

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完成です。細かいところはチャコールペンシルとサッピツを使っています。白い服のところはきれいなフェルトで淡くトーンをつけてから消し具で明るしてシワを表現しました。髪の毛の細かいところも鉛筆状の消しゴムで明るくしながら描き込んでいます。木炭の大胆さと繊細さのコラボです。この絵だけで中細の木炭1本消耗しましたが使い過ぎですか。僕はフワ~とした雰囲気ですが手はけっこう力入ってます^^ 木炭の筆圧は弱くと聞いたことがありますが僕が習ったアカデミーでそんな風に教わったことはないです。弱い筆圧で塗って綺麗な黒出るのかな。。。



コロナが始まってから人物画クラスはお休みしていましたが久しぶりに参加された生徒さんはやはり楽しかったようです。コロナが終わるのを待ちつつ、我々は粛々と絵を描くことを堪能していましょう。

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