本塗り前のひと仕事

今日は第5週目の定休日ということでとりあえずのんびりしました。あれ?のんびりしたと言いつつもキャンバスの下地作りをしていました。絵ってけっこう体力使うんですよね。頭も使うので疲れているときは上手く描けません。それでも描くと癒されたりするので疲れているときは描かない方がいいとは言い切れませんが。ダラダラ描いて気が付くこともありますし。疲れているときって意外と本当の自分が見え隠れするので面白いです。普段我慢してやっていることでも本音がスパッと出てきたり。疲れているときは下地作りすることが多いです。何も考えず下地材を塗るっていいんですよね。いい時間です。何枚もまとめて数時間無心で塗る。癒されますので是非お試しあれ。

今までの人生ニュースをあまり見なかったんです。社会人だから多少は見る必要があったかもしれませんが政治経済がどう動こうがどう生きるかにしか興味がなかったので。決められたことに対してどう対応するかしか考えてこなかったですね。一人で騒いだところで社会なんて変わりませんし無駄な労力。今思うとニュース見てこなくてよかったです。本当に大事なニュースはニュースを見なくても耳に入りますからね。今はネットで情報が溢れすぎてて嘘やフェイクも多い。情報選択能力がないと変な刷り込みとか騙されちゃいますからね。見ないが得策。このコロナ騒ぎになってニュースを見るようになりましたがまた見るのをやめようと思います。ウィルス系の問題は最終的に共存みたいな形になるようなので落ち着くまで感染対策して黙々と絵に取り組むだけです。僕自身はコロナ前の生活と全く変わりません。潔癖症なので手洗いうがいは当たり前にしていましたし、自粛?だか制作だかよくわかりませんがそんなに外出ませんし。マスクを持ち歩くようになったぐらいでしょうか。

そんなことより絵の話をしましょう。その方が楽しいですからね。
ホームページを見ると堅い指導をされそうな印象を受けるかもしれませんが意外と自由を尊重するタイプです。会員様の作品を見ればお分かりいただけると思います。しっかりした指導をすれば上手くなりますが絵はそれだけではないので。スペイン時代に楽しく描いていて僕は自由を感じていました。それでもスペイン人の先生や周りはなんでもっと自由に描かないんだと言われました。自分が感じている以上にもっと自由に?きっとまだ自分っていう土俵の中で描いているのがバレていたのででしょうね。蚊帳の外になるまで没頭すること。そのことを教えてくれました。自由になるって難しいし、大変なことかもしれませんね。程よく制約されていた方が楽な人は多いはず。完全に自分の思考に自信がないと自由になれないような気もします。社会で自己チューはよくありませんが絵はキャンバスとの対峙なので振り切っちゃってオッケーです。

僕はあまり生徒さんの絵に手を入れません。一生懸命描いているのに潰すのがどうしても心が痛いのです。完全に了承を得たときは手を入れますが基本的には口頭アドバイスにしています。でもこれでは解説しきれないこともあるのでデモンストレーションも見せた方がいいかなと思い、来月のワークショップを企画しました。デモをお見せしてお金をいただくのも気が引けるので今まで遠慮していましたがまぁ見たい人がいるならということで。
指導ってきっかけがないとアイデアが出てこないんですよね。レッスンでたくさん描く生徒さん。たくさん描くとたくさんの難題にぶつかります。その度に指導する材料ができます。反対に極端な話、線を数本引いて帰るような仕事量ですと教えることが生まれないわけです。

レッスン中に少し描きました。指導はしっかりしてますのでご安心を。鋭い眼差しで制作過程をチェックしていますからね^^

写真を使って描きましたが出足のセクションです。

auto-t3XLNi.JPG

木枠に張ってないキャンバスでサイズはM3です。キャンバスにサイズを示したトンボがついてますね。几帳面な性格がバレてしまいそうですがA型です。上手く描けたら木枠に張る、失敗したらポイです。形を取るとき細い筆を使うこともありますがめんどくさいので太い筆でザクッといってます。形の取り方も面白いですね。物の輪郭線で取るのか、明暗の面で取っていったりいくつかのバリエーションがあります。
油彩の描き方、手順で悩む人が多いです。たとえばたくさんのドアがあります。一つのカギで全てのドアを開けることはできませんよね。開けれたらカギの意味がありませんから。ドア毎に異なったカギが必要です。油彩も同じです。

auto-70j3SA.JPG

使った色はこんな感じです。鮮やかさの差はあれど一応3原色で色を作りました。コバルトブルー、ブラウンピンク(ブラウンなのかピンクなのかよくわからない不思議な名前ですが黄色が濁ったような色です。画面右上)、トランスオキサイドレッドです。この3色を混ぜてブラウン系の色を作り塗っています。絵具の堅牢性は気にしますか。その色がどれだけ丈夫かということですが僕はお金を頂いて絵をお渡しするのでそこまで気にしています。自分の仕事としてできるだけ完成した状態で末永くそのままでいてほしい、そう願っています。

auto-NVSvSH.JPG

ナイフを使っていますが塗り始めなので厚塗りはしていません。筆でパレットから絵具を運ぶのがめんどくさいのでナイフを使っている感覚です。油彩はすぐに乾かないのでキャンバスに色を乗せてから濃くしたり薄くしたりすればいいですよね。

auto-IUysDP.JPG

途中経過ですが焦点がはっきりしてきたかなという感じです。

auto-fhUc6B.JPG

綿棒にテレピンをつけて明るいところの絵具を拭い去っていきます。たとえば水彩で白絵具でハイライトを入れると絵がガラッと変わりますよね。最後の絵作りのセクションですから良い絵になるかただの絵になるかの分かれ道でもあるわけです。適当にやってはいけませんよ。全神経を集中させてする仕事です。

auto-Wvk0mr.JPG

アンダーペインティングはこんなところで。
写真を見ると割とひんやりした絵、特に緑以外はそんな印象ですが反対に暖色で下塗りするのがいいですね。下塗りも本塗りも寒色では色温度に変化が出ません。以上です。本塗りでどなることやら。。。

最近やたらと眠いです。描いていても後ろにひっくり返りそうになります。おかしいなと思って調べたらタバコをやめた離脱症状として強い眠気を感じるらしいです。ということでBuenas noches!

コメント


認証コード2969

コメントは管理者の承認後に表示されます。