不透明水彩について

3月1日(日)に不透明水彩のワークショップが開催されます。不透明水彩はガッシュとも言われますがこれと三原色のみで描くエクササイズをしていただきます。

まず簡単に不透明水彩の説明を少し。透明水彩の勢力が強いので陰に隠れがちですが非常に活用範囲の広い画材です。そのメリットは発色が良く、フレッシュな画面になり、隠ぺい力(下の色を覆う力)もあるので修正が楽なことです。楽不透明水彩の本もあまり売られていないので描き方がわからず、「不透明水彩ってあるのは知っているのだが使い方がよくわからない」という人も多いのではないでしょうか。

不透明水彩でも水を多めに使うと透明になります。これでは不透明な塗りになりませんので透明水彩で描き慣れている人は気をつけましょう。不透明水彩は透明水彩を濃くして作られたイメージでいいと思います。これは不透明水彩でも透明水彩と同じようににじみやぼやしができるということです。

少し簡単なサンプルをお見せします。

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紫のたまねぎです。不透明水彩はもちろん水彩紙でオッケーです。そんなに水を使わない描き方なら分厚い画用紙でも対応できます。アクリルと仕上がりは似ていますが不透明水彩は乾いても水で濡らすとまた溶けてくれます。しかし透明水彩とは描き方が違うので溶かすということはあまりしません。透明水彩で溶かすときは明るくする、もしくは修正するときだと思いますが不透明水彩では上から色を重ねることでこれらのことをします。

もう1枚サンプル。

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透明水彩はとても難しい画材ですが不透明水彩は初心者の人にも扱いやすくおススメです。不透明水彩は強そうな印象を受けますがそこはやはり水で溶く画材。油彩に比べると弱いのでその分色も濁りやすいです。ここは注意しておきましょう。

不透明水彩はタッチがけっこう残ります。これは透明水彩ではあまり体感できない感覚だと思います。また課題が増えるんで面白いトライができそうですね。

不透明水彩は描き手によってスタイルが異なります。けっこう自由に描いていい画材だと思います。どの画材でも自由は同じですが。描き方がわからないときはだいたい「正しい描き方を探している。または間違った描き方で描きたくない」心理が働いていると思います。絵の描き方にはっきりした答えはないのでこの頭になるといつまで経っても問題解決できずにループします。使って体感してそこから自分に合った描き方を模索するのがいい流れです。ワークショップではアプローチの違う描き方を説明したり、不透明水彩で使われる小さなテクニックもご紹介する予定です。皆様のアートライフにより幅が出ますように。

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