人が形を認識するとき

形についてはブログでけっこう記事にしています。
形の輪郭線を正確に取る=形を取る
この固定観念はかなりあやしいです。
プロジェクターから転写して描く場合は通用しそうです。
ただ一般的な肉眼からのアプローチだと厳しいと思います。
なぜなら輪郭線という2次元の形は3次元に変換したときにズレが生じるからです。3次元とは具体的にトーンを乗せたときや色を塗ったときのことです。ここで形を修正できるかがカギになります。
ビギナーは最初に取った形が全て。最後までその形に縛られてしまいます。上級者はトーンを乗せながら、色を塗りながら形を修正しています。
言わば最初に取った形は「アタリ線」に過ぎません。

あと絵を見た人に形を認識する要素としてシャドウの形があります。言葉だけではわからないと思うので一つサンプルをお見せします。

538.JPG

15分クロッキー。チャコールペンシル。

人体の輪郭線はあまり引いていないと思います。それより人体内部のシャドウで形を認識しているのではないでしょうか。

輪郭線はそもそも存在しないもの。固有色がないというアプローチの場合はシャドウの形だけで描く必要があります。

輪郭線は危険な概念でもあると思います。物は物の境界できれいさっぱり分かれる。この感覚があると物どうしを個別に塗るようになります。要は塗り絵ですね。



形を認識させる要素は他にもあります。ハイライト。
ハイライトをポンと入れるだけで形が浮き上がることが多々あります。

○生徒さんを見てて思うこと
・水彩のリフトアウトは明部の明るいところを回復させるときに使う技法。リフトアウトでは紙の白の完全回復は不可能なのでハイライトでは機能しません。
・木炭でハイライトを入れるときは紙がズル剥ける覚悟で紙の白を回復しましょう。「消す」のではなく、「削り取る」という表現の方が合っています。
・油彩でハイライトを入れるときはしっかりと。カスカスの絵具の乗ってない筆でハイライトを入れても利きません。

人が形を認識する要素は他にもありそうですがこんなところで。とにかく形を認識させるために輪郭線が全てだと思うなということです。かなり重要なことなので何度も読んで考えて今後に活かせてもらえたらと思います。

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