ひまわりの絵
今回の4人展では色々なことを試しました。
スペインのレイナソフィア美術館で観た黒い輪郭のある絵が記憶にずっと残っていて描いてみたかったのです。
セザンヌも黒い輪郭の絵がありますね。
それも気になっていました。
展覧会で「ひまわりの絵」は人気がありましたね。
見やすい絵だと思います。今回の展覧会ではできるだけ見やすい絵を描いたつもりです。いつか抽象画を描いてもジッと見てくれる人が増えることを願っています。心で絵を観る。
「ひまわりの絵」を解説します。
形を取っているセクションです。
アクリルの黒を使っています。
いつもコギレイに輪郭を取ろうとしている人には雑に見えるでしょう。
色を塗ったときに形を取れればいいのです。
下描きはそのためのきっかけです。
色を塗りながら形を取る。
これは木炭デッサンの修練で身に付きます。
固有色を塗りながら形をシェイブしていきます。
不透明な絵具を使えばそこまで厚塗りしなくてもアクリルの黒を隠蔽してくれます。
ポップな絵にしたかったので混色は最小限にしています。
テーブルのクロスの柄について。
一点透視図法のパースをあえてくずしてゆがんだように見せています。なんとなくここがカチッとしてしまうと絵が堅い印象になりそうだと思ったからです。要はヘタウマ狙いです。
なるべく大きな平筆を使って面切りするようなタッチでカクカクさせる狙いもあります。
いつも言っていますが「ひと筆は一つの面を成す」です。
シャドウはグレーズなどしないでほぼ黒のドライブラシで表現しています。
最後の微調整で黒の輪郭を引き直している部分はありますが基本的にアクリルの下描きを残すようにしています。
会員さんにはもう少しわかりやすくしたテキストをCHULAPO通信でお送りしますので楽しみにしていてください!では。