モチーフ台の背板を作る!

さぁ下のサンプルはなんでしょう。

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僕の抽象画ではないですよ^^ モチーフの後ろに置く背板です。
今までなるべくシンプルに学べるように単色の板にしていましたが退屈なので変化を与えました。
家具(モチーフ)もそうですが家自体の作り(モチーフ以外の空間)が小洒落てないと様になりませんね。

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試しにモチーフ組んでみました。
雰囲気出ますね。

今まで拒絶反応を起こさせないために簡単なモチーフを置いていましたがやはり描きたくなるような静物の方がいいかなと思って考え方をシフトチェンジしています。描きたくなるような物はだいたい難しいです。これ仕方がない。。。
過去何回かモチーフがつまらないと言われたことがありますがレベルを考慮してセットしたまでです。挫折感を味合わないために配慮したのですが正直カチンときます。笑
つまらないと言った次のモチーフは自分のレベルを知ってもらうためにがっちり組んでお待ちしていますので楽しみにしていてくださいね。



チュラポももうすぐ3年経ちます。今までは描写力重視の指導をしてきましたが初期から通われている会員さんはその上のレベル、造形力やそれに付随して絵作りについてもそろそろやっていきたいところです。
背板に話は戻りますがこういったモチーフ(背板もモチーフ)を造形するための引き出しはお持ちですか。鉛筆、水彩、油彩など画材を変えても対応できますか。
この板を完璧に再現してくださいとは言っていません。この板を見たときに感じたものを絵にできますかということです。ちょっとイメトレしてみてくださいね!

○上の背板についての補足
僕は非具象のジャンルの画家だと思います。具象なんだけど抽象的要素を含む絵。絵を始めた当初からマーク・ロスコが好きだったことから抽象的な気質があったのかもしれません。
絵に神秘性を与えたい、細かな描写の上手さより絵全体の雰囲気で勝負したいと考えています。
細かいことはありますがおおもとの根っこはリアリズムです。
日本でリアリズムは写実の解釈にされがちですが本来のリアリズムはモノの本質を捉えようとする態度にあると思います。
これはスペインに行って得られた大切なものです。こういったことはネットで学べるものではありません。住んで肌で感じられたことはとても大きかったです。

抽象画を描こうとするときに「どんなものを描こうか」考えますよね。理論的に攻める抽象画ならいいと思いますが心象抽象画では考えるとフレッシュな感情が壊れてしまいます。心から出るものをなんの邪心もなく描く。僕の経験からだとこのアプローチの方が結果がいいです。ただ展覧会など見せるための絵だと邪心が芽生えて心が濁ってしまうでしょう。これも経験。心の修練が必要なようです。
真っ白な紙は仕事がしにくいです。きっかけがないから。何か一つ点でもあれば腕は動き出す。そこに加えたワンタッチから次への行動にシフトします。心が動くから。そんな流れで上の背板を作りました。
これは普通の絵を描くときも同じです。絵はリズムが大切です。イーゼル周りが整理されていると筆をサッと手にできリズムを崩すことなく描ける。仕事でも言われた書類をパッと出せる人はだいたい仕事ができますね。仕事のできる人は忙しいとは言わない印象があります。パレットに置く色の順番もいつも同じ。ルーティーンです。僕は絵具を多めに出して捨てることが多いですがガス欠になって絵具を出すのが嫌なんです。絵具出して手が止まるとリズムが崩れる。これは個人的なものです。

話がそれましたがこの背板も絵と言えば絵ですよね。たまには絵具を感じたまま塗りたくるのも楽しいです。やってみてください。良い絵を描くコツは無意識で描く感覚を養うことです。
上手くなりたいだけだと描写だけ達者でつまらない絵になります。
上手くなってからやろうとしていては遅いです。絵に対して色々アプローチしてたくさん描いてください。

○画材についての補足
例えば木炭で描くときは木炭紙ですか。絵は画材が定着してくれればいいわけです。クロッキー帳でも木炭で描けます。
アクリルで描くときは画用紙ですか、水彩紙ですか、キャンバスですか。なんでもいいですね。あなたの作品のイメージに合わせて支持体は選んでください。
油彩の上に鉛筆で描いてはいけませんか。アリです。巨匠の中で産毛を鉛筆で軽く描いている絵もあります。
何が言いたいかと言うと画材の枠組みを作らないでほしいということです。
ただ二つだけルールがあります。
それは画面にダメージを与えないこと、画材が定着すること。
自分が表現したいことに対して柔軟に画材をチョイスして描く。
大失敗してもいいから色々試す。ここでもやはり枚数ですね。
こうなればもう絵が楽しくて仕方がなくなります。

・趣味レベル以上でアートしたい人へ
基本なんか早くやっつけて次のレベルにいきましょう。
簡単な石膏像をバシッと描くことなんてその気になればすぐできるようになります。基礎やらないで画材遊びすると伸びないので最初につべこべ言わずやっちゃった方がいいです。こう描きたいとか自分はこう思うなどは基礎を学んでいる時期では邪魔なだけです。
個性はそう簡単に潰れませんし、上達してから本当の意味で活きてきます。その前段だと思って基礎は愚直にこなしながらやっつけてしまいましょう。

ダラダラ長く描いてしまいましたが皆さんのお役に立てたら嬉しいです。
Buenas noches!

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