早描きの名手!

描くのが早い=すごい、上手い、かっこいい
「これ1時間で描いたんだ!」(だからどうした。。。笑)
けっこう多くの人がこう思っているようですね。
日本人のせっかちな性格がそういう考えにさせているのでしょうか。
下向いて足早に歩いていたら素敵な風景も見逃しているかもしれません。

上手な人が少ない手数で仕上げてしまうのと、あまり腕のない人が早く描くのは全く意味が違います。
上手な人はモノがよく見えているのでフィニッシュまでがスムーズです。
寄り道もしないので無駄がなく絵も美しい。
結果的に描くのが早いだけで急いで描いているわけではないのです。
おそらく本人も早く描くことなんて意識してないと思います。

一定レベルまでに到達するまではある程度時間をかけてじっくり観察しましょう。
やっつけ仕事は玄人が見ればすぐにばれてしまいます。

早く描こうとする人はおのずとモノを観る時間が減ります。
愚直に観察しようとするビギナーにすぐ追いつかれ、追い越されてしまうでしょう。

絵は結果が全てです。
早描きだろうが遅筆だろうが仕上がった時点が勝負です。

●もう終わりでいい?
どこまで描けば絵の完成かがわからないという質問が多いです。
それは自分で決めるしかありません。私から見たら「もっとここ描いた方がいいのになぁ!」とかいうケースはあります。
ただ完成は本人の眼が決めることなのでなんとも言えません。

経験を積めばこれ以上描くと絵が悪くなるだろうなどの予測がつくようになります。
それまでは一生懸命観察してできるだけ多くの情報を絵に与えてあげるのがいいと思います。
もっと経験を積むと描いている途中で「この絵は良くならない。」との嫌な予感も当たるようになります。
だいたいこういった場合はダメですね。たまに盛り返したりしますがなかなか厳しいです。
ということはやはりプロセスが大切になってきます。
油彩でも今日は次塗るときの前段だから仕方がないと自信を持って一見苦しい状況を受け入れられるようになります。

教室ではテクニックより眼を鍛える指導をしています。
「こここう見えませんか?」と言ったとき「あ!本当だ!」と興味を持つ方は上達が早い傾向にあります。
量産タイプよりまずはじっくりいきましょう!

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