ブロックイン

ビギナーの方は輪郭線をズルズル薄い線を引きながらモノの形を取っていきます。これが悪いとは言いません。
せっかく教室に来て頂いたからにはもっと効率的で正確な方法でお教えしています。

ブロックインと呼ばれるものです。
モチーフの長さをあまり測らず、傾きを測りながら描いていくので最初は戸惑うかもしれません。
しかしこれに慣れると早く、且つ正確に形が取れるようになるので将来的にはとても役に立ちます。

ブロックインのメリット
・始めにモチーフ全体の封筒を作るため画面からはみ出ることを未然に防げる
・ブロック毎に形を作っていくので、どこか一部が極端に大きくなったり小さくなったりしにくい
短縮された形に強い
「足は細長いもの」という固定観念が邪魔をしてついつい足を長く描いてしまいがちです。 しかし、このブロックインで描くことで足を単なる2次元の形として受け入れられるようになります。

このブロックインは以前「形の取り方」の頁で紹介しましたが、今回は実際に簡単なデモンストレーションを交えてお見せしたいと思います。

画像の説明

1. モチーフの外枠を作る
一番外にある形の変わり目で点を付け、直線で結ぶ。
この大きな外枠を封筒と呼びます。


画像の説明

2. 形を取る目安となる点を探す
できるだけ大きな塊直線でとらえる。


画像の説明

3. 大きなブロックを作る。
細かい形の変わり目は無視して直線で線を引きます。
※大きなブロックの形が狂っていたら小さな形 を正確に取ることはできません。


画像の説明

4. ブロックを細分化する
STEP3で作った大きなブロック内部で形を取る。

シャドウの形もヒントになるので描き込みながら進めてもかまいません。


短縮形

最初に述べましたブロックインのメリットをもう少し掘り下げます。
モノが短縮されて見えるケースは多々あります。
自分のイメージでは「もっと長いはずだ!」という思い込みが邪魔して、見えているよりもついつい長くしてしまいます。

しかし短縮されたモチーフもブロックインによって単なる2次元の形として認識することで長く伸ばしたくなる欲求を制御することができます。
モチーフを3次元に変換するのはあとの仕事です。まず輪郭を取るときは完全な2 次元の世界です。

画像の説明

赤い部分が短縮されて見える足。
黄色の実線の傾きを正確に取ると、「ここより下に足を描いて はダメ!」と制御がかかります。
短縮された足をズルズル伸ばしくなる欲求にブレーキがかかるようになります。
接地面の形の重要性
黄色の実線と点線で囲まれた三角形に注目してください。
この形によってモチーフをどの程度見下げているかを示します。
・大きく見下げている場合
 a の位置が下の方に移動する
・モチーフと目の高さが同じ場合
 a の位置が b の位置の点線とほぼ同じになる



形を取るときの大きな弊害になるのが知識・思い込みです。この知識・思い込みはスムーズに生活する 上ではとても便利ですが絵を描くときは邪魔になることが多いです。 思い込みは観察したモチーフと違う場合が多々あります。自分がイメージしていたモノと描いたモノのズレが絵を描くときのストレスになります。デッサンの醍醐味がこれです。思い込みや偏見を捨て、観たモノをただ純粋にそのまま描ける画家の眼を養うのがデッサンです。こうした態度は私生活においても今まで偏見を持っていたものに対して違う見方ができるようになり感性が豊かになります。 まずはモチーフの名前を忘れましょう。そこにはただモノが光に当たって見えているだけです。

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