エッジ(端部)の処理

これまでの記事ではモチーフ一つに対しての説明をしてきました。
絵は複数の形のセットで構成されます。そこにはやはり物と物との継ぎ目の処理が必要になります。
「輪郭線」「境界線」という言葉の概念は絵に悪影響を与えやすいのでここではエッジ(端部)としましょう。

輪郭線を否定しているわけではありません。輪郭線だけで描かれた素晴らしい作品もたくさんあります。
ここでは純粋に視覚、観るという基礎的なモノの見方を学びます。

形を取るときは輪郭線に頼ります。ただ絵が完成に近づくに従って輪郭線が消えていくのが普通です。

edge1.jpg



赤い○がハードエッジ、青い○がソフトエッジです。
・ハードエッジ=急激にトーンが変わる、明部と暗部がぶつかるところなど
・ソフトエッジ=ゆっくりとトーンが変わる、丸い物の明暗境界線、暗部の中の輪郭線など

ある物が他の物と区切られて見えるのはトーン差があるからです。
輪郭線があるからではないのです。
違う言い方をすれば「形がはっきりわかるところ」と「形がよくわからない」ところが混在しているようなものです。

見えない線、曖昧な線はそれを受け入れてそのまま見える通りに描きます。どうしても線を引いて形を説明したくなりますがその必要はありません。人間の目ははっきり見えないものでも想像力を働かせてしっかり理解してくれます。それを信じて描き手は見えたまま描く勇気を持ちましょう。

歴史的に見ても、東洋文化では面より線が使われてきました。特に日本ではデッサンと言えば鉛筆が広く用いられて輪郭線が強く意識されていると思います。

しかし、より純粋な視覚、絵画的なアプローチをするためにはこうした見えたままそのままを受け入れる態度が大切です。

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