光の考察

光がなければモノは見えません。当たり前ですけどこれが非常に重要です。
そうして考えると、光がモノに当たったときの状況を把握する必要がありそうです。

では具体的に見ていきましょう。

光が当たったときモノはいくつかのカテゴリーに分かれます。


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各パートを細かく説明していきます。


ハイライト
描き手と光源の位置関係によって現れる場所が決まります。
つまり描き手が動くとハイライトも移動します。

素材・材質の違いで反射の強さが変わります。そのため質感が顕著に出るところでもあります。

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明部
文字通り光の当たっているところです。
しかし当たっている光の強さは次の法則があります。

・光源から離れるにつれて光が弱くなる

・光源から顔を背けるほど光が弱くなる

白いモノも光源から遠くにあるものはグレーになる(トーンが下がる)ので注意しましょう。
またこれを上手に表現できると光の強さで遠近感が出ます。

固有色
モノそのものの色です。明部は当たった光が拡散して彩度が落ちているので光が弱まって暗部に入る少し手前の最も鮮やかな色味のことです。
もっと簡単に言いますと明暗境界線の一歩手前です。
※色の恒常性について
リンゴは赤いです。しかし色味がある光の状況下では黄色味がかったり、赤紫に見えたりします。またリンゴが影の中でぼんやり見えていても人間の視覚はリンゴが赤いと自動的に判断します。これを色の恒常性と言います。自動的に判断してしまうということは注意深く観察しなければせっかくの面白い色を見逃してしまうことになります。

明暗境界線
全てのパートの中でも特に重要なのがこの明暗境界線です。
美大受験などでは稜線という言葉を使っています。
明暗境界線とは暗部が始まるスタートラインです。
これがしっかり定まっていないと明部も反射光も曖昧なものになってしまいます。
逆に明暗境界線が的確なら明暗だけで絵は成立してしまいます。

暗部には陰と影の二つがあります。英語でForm Shadow(物の内部の陰)、Casted Shadow(投影された影)と言われます。
暗部とは主光源が直接当たらないところです。
当たり前のことですが、よく観察しないと暗部の正確な形を取れないので注意しましょう。

物の内部の明暗境界線は通常暗部の中で一番暗いところです。(理由については反射光を参照)
リンゴの写真を見ると暗部の始まるところに帯状のものがみつかります。これが明暗境界線です。
反対に投影された影では始まりが強く、影の終わりは弱くなっていきます。壁や他のモチーフに反射された光の影響で少しずつ照らされ明るくなるわけです。これを意識しないと影がへばりついたように見えるので気を付けましょう。

反射光
光源の光が何かに跳ね返ってきたもの。
暗部は光源の光が直接当たらないところですが反射光の影響で薄っすらと照らされます。光源の反対側から弱い光で照らされているとイメージして下さい。これによって明暗境界線が暗部の中では最も暗くなるということです。
この反射光には反射したモノの色を含んでいるのでそれも観察しましょう。デッサンではトーンをほんの少し上げればいいのですが、色を使う場合は反射光の色も考慮すると全体がまとまります。
※反射光が跳ね返って暗部をきれいに照らすケースはあまりないのでとりあえず暗部のトーンは一様と考えた方が無難です。

(オクルージョンシャドウ)
暗部の中で反射光の影響をほぼ受けないところです。

以上細かく各トーン別の詳細を述べてきました。
人間の視覚は7トーン程度までに分かれていると心地良いと科学的に証明されているようです。写実的な絵よりも大胆に描かれている絵の方が観ていて気持ち良いのはこのためかもしれません。

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