キャンバスの地塗り

定休日はバタバタ過ごしていましたがその中でCHULAPO展の絵の下地作りをしました。キャンバスが少し日焼けしていたので下地作りからです。
古典絵画では下地作りがとても大切にされていたようで黄金色に輝くまで仕上げるような感覚だったような気がします。そうです。作品作りは下地から始まっています。入魂の一作ってやつですか。下地から額縁選びまでよく考えてより良い成果を目指す。作り手としてこういった地味な仕事が大切だなと思っています。
Author 僕のプロフィールにはこう書いていますが作家という意味です。
お絵描きはやめてアートをして、上手に描く以上の価値を作品に求める。生活においては絵を描くだけがアートではないのでなんでもいいので自分の感性を楽しむ。

油彩で描くときのキャンバスになぜ地塗りをするのか。一般的に売られているキャンバスは絵具を吸うので非吸収性にするためです。吸収性のキャンバスでも油彩で描けますが浸み込んで絵具が動かなくなるので描きにくかったりします。非吸収性なら絵具がキャンバスに乗っている状態なのでブレンディングや修正のための拭き取りが容易になります。地塗りには刷毛がいいですね。

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僕の愛用の刷毛ですがオメガさんのものです。
カッコいいでしょー!
刷毛は大きくなると幅がありすぎて缶に入らないんですよね。この丸形タイプならスポッと入りますし、押し付けると幅広のタッチで塗れます。



刷毛って洗うの大変なんですよね。なので気に入らない絵の更生で塗りつぶしたり、地塗りしてないキャンバスなど一気に仕事をします。張り直したキャンバスがあったのでご紹介します。

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僕はキャンバスを張るときにタッカー(ホチキス)を使います。タックス(釘)はめんどくさいのでタッカー。けっこう描くのでタッカーが便利です。釘より弱いので間隔狭くたくさん打ち込みますがそれでも外すときはリムーバーでクイッとすれば簡単に外れます。油彩は工具を使うことが多いので使うときはケガしないように気を付けてくださいね。そのうち画材屋さんよりホームセンターに行く方が多くなったりして。
キャンバス張れると幅が広がりますよ。気に入らない絵を上から塗って潰すのもいいですが心機一転キャンバスを張り直すのも手です。画布だけ外して木枠だけ取っておくと画布を安く買ってまた描けますし。

地塗り面をお見せします。

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絵を描くときには極力繊細な方がいい。勢いに任せてとかでは青臭いのでもう少し深いものがいい。抽象的な筆跡の模様に美を求めて。静寂の中で自分の美を掘り起こす。やがて開放される感情の赴くままに描く。
一回しか塗ってないのでキャンバスの目が見えています。一度に厚塗りは良くないのでもう一層するとキャンバスの目が消えてくれそうです。先ほどご紹介した丸形の刷毛は色々なタッチで地塗りができて楽しいです。押し付けて大きく塗ったり、毛先でクルクル回しながら塗ったり、毛の側面を転がしながら塗ったり。

地塗りをしながら思ったこと。どうしてもCHULAPO展を成功させたい。
このばかげた世の中にうんざりでそんなもの無視して一心不乱に絵を描いてほしい。上手く描こうとなんてしないで。生徒さんにはそう望んでいます。僕は感じる絵を楽しみに待っています。

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