女性ヌード

展覧会に出展している絵はほぼ全てジェッソで下塗りをしています。
下塗りで終わらせている絵もあれば下塗りを何層もしてマチエールを作っている絵もあります。描きたい絵によりますね。

今日ご紹介する絵はやや強いマチエールです。
水彩でもマチエールは作れますが油彩の得意分野でもあります。マチエールによって絵が変わりますから面白いですね。

アンフォルメルが好きなので(特にスペインの巨匠アントニ・タピエス)マチエールに興味があります。

とその前にキャンバスのボツボツがあまり好きではありません。
マチエール(タッチなど)があることで描くきっかけになります。心を動きやすくする効果があります。
なので指導では下塗りはランダムに不規則なタッチで塗るように言っています。下塗りもきれいに塗ろうとする人が多いですが何か点でも染みでもあった方が描きやすいです。その対極が白い紙。何もないところのスタートは意外と描きにくいものです。

では作品の解説に入ります。

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顔を見せないヌードが描きたい気分でした。
色っぽいヌードは憧れです。モデルの香りを感じるような絵が描きたいと思っています。

構図的には上半身の逆三角形、骨盤とおしりの三角形が見せ場だと思いました。

左腕の見えにくい感じは意図的にそうしています。透明色を使う必要がありますね。不透明色を使うとパンチが効いてしまうので。

白絵具を使ったところ。
人体の明部。イスの布。背景右側に少し。だけです。
床は水彩と同じように下地の白を活かして明るく見せています。
背景と床に白絵具混ぜて塗ると多分絵が重くなりますね。
物質感を出したかった(白絵具を混ぜてもいいのは)のはあくまで人物と布。

髪の毛の色も意外と奥が深いです。茶色だけだとつまらないので他の色も置いてあげると変化が出ます。

あと何かお伝えできることあるかな。
けっこう激しいタッチが残っているのですがこれは僕の個性なので説明できません。強いて言えばこういうタッチはクロッキーしないとなかなか身に付かないと思います。

展覧会も折り返し。後半戦ですね。
たくさんのご来場お待ちしております。

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