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色域を広げたい

この前の固定モデルクラスで描いた絵をアップします。小さなキャンバスに油彩ですが楽しかったです。余っていたキャンバスですがセラミックビーズのジェッソが塗ってあって漆喰の壁のようなテクスチャになっています。初めて使ったのですがすごく油を吸って最初の2セッションはそれに対応するかの試行錯誤でした。支持体で絵を柔軟に変化させる技術はとても大切だなと実感しました。7月の展覧会の絵はテクスチャを工夫したものがありますのでご堪能頂ければと思います。

油彩の1回描きのスケッチは難しいですがやってやれないことはないです。
あまり一般的ではないのでチャレンジする人は少ないかもしれませんが大失敗覚悟で試す価値はあると思います。

auto_tCn2KA.01.20固定モデル.png

最近紫と茶色の混色が綺麗だなと思ってマザーカラー(画面の主色)として使いました。
背景は僕の創造です。

途中参加なので1時間40分で描きましたがまぁ印象画を描こうとしていたのでこんな仕上がりです。
最近接写しての頭部の描写に飽きているのでこういうアプローチにしています。



話は変わりますが何かの記事で「理解と体得」は相対するものというのを読みました。絵と同じだなと思いました。
好き勝手描いていても上達しないことは多いですよね。基本は理解しないといけません。この先が問題で頭で分かったからといってすぐにできるわけではないですよね。体得しないといけません。
体得するには多かれ少なかれ努力が必要になります。確かに筋の良い人はいますがよほどの天才ではない限り努力でどうにかなる範囲のものです。一緒にやっていきましょう!

崇拝する画家さんの絵を観てから色についてやり直しています。
デッサンではかなり細かいトーンまで観えていると思うのですが色の階調が少ないことが気に入らないのです。教室では「茶色は赤です」と説明することが多いですが赤から茶色までの階調を増やすイメージです。より繊細な感覚が求められますが描きたい絵のためには努力しないといけませんね。油彩では一筆で勝負を決めたいのでその精度を上げたいなと。油彩も色重ねると発色悪いですね。この前描いていてつくづく思いました。

赤黄青の3原色ペインティングは混色の勉強にはかなり有効です。ただ混色で作れる色の範囲は限定されてしまいます。当然モチーフに対して物理的に作れない色も出てきます。どうにかの近似値で折り合いをつける感じです。3原色ペインティングで混色の基本を学んだら画材屋に行って好きな絵具を手当たり次第買っちゃいましょう。三原色での混色では自分の趣味趣向で作られる色がいつも似てしまう傾向にあります。それを打破してくれるのが単品で売られている混色では作りにくい色です。こうした絵具を手に取ることで今まで自分にはなかった色を発見するきっかけになり自分色域が広がります。

生徒さんに「最近何してても絵のこと考えちゃう」と言われました。僕は嬉しかったです。
生徒さんには皆アーチストになってもらいたいのでこうした態度になるともう仲間入りです。仕事をしていても家事をしていてもただ道を歩いているときでさえ絵のことが頭をよぎる。
そういった人がもっと増えてくれたらと思います。

教室のオープンから運営に時間を割いていたのであまり絵を描く時間がなかったのですが最近はゆったり描けているので楽しいです。
先輩から言われたことがあります。長い人生絵を描けない時期もある。ただ栄養を蓄えていると思って我慢しなさい。生きていれば何かしらの刺激を受けて色々考えて成長していきますよね。だから絵がやめられないのだと思います。
明日は何描こうか楽しみに眠る。。。

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