画面作りについて

開催予定のワークショップ「花の描き方」の一部です。
ネタバレしない程度のお話になりますがお読み頂ければと思います。

花単体で綺麗に描くのももちろんいいですけど画面全体で美しい絵を描きたいものです。

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サンプルです。
花と花瓶が置いてある静物です。
画面のセットアップの説明をするために描きました。



サンプルはバーントアンバーのみで描いています。ほぼ一層です。
教室では透明水彩デッサンを推奨していますがこれですね。
色の前に水で描く、もっと具体的に言うと絵具の濃淡をマスターすることが先です。

教室での指導では透明水彩でも常に濃く塗るように指導しています。
日本に蔓延している淡く薄く塗る運動を撲滅しようとしている主宰者です。
かなり根付いているので根気よくいかないとダメですね。
「もう少し濃く」と指導すると「透明感がなくなりそう」「絵が汚れそう」「怖い」などと言われます。
水が少しでも(筆に含まれた水だけでも)加われば透明水彩は透明になります。
絵は汚れた色が並列するから綺麗な色がより綺麗に見えるのです。
怖い?濃すぎたら軽くリフトアウトしてあげれば問題ありません。

サンプルの話に戻りますが花以外の背景も床もモチーフです。
この感覚がないと花自体の輪郭の処理ができなくなってしまいます。
輪郭に細い線を引っ張ってどうにか形を出す、鉛筆の線でどうにか助かっている。
トーンの差で形を出す意識があるとよりすっきりした絵になります。
画面全体ができてから花をしっかり描いてあげると一枚の絵としての完成度が上がります。
美しい絵を描いてその中に美しい花を咲かせてあげてください。

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