透明水彩あれこれ

スペイン時代に描いた小品が出てきましたのでアップします。
この頃はできるだけ少ない層で描こうと試行錯誤していたのを思い出します。

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少ない層で描くのでウェットな状態でどんどん色を置いていくのですがその過程でにじんでいく様は心地良いです。
ウェットインウェットで描くにはそれなりの修練が必要ですが是非乗り越えてその楽しさを味わって頂きたいと思います。

ポイントで特濃の青を差しています。
濃い青はかなりトーンが低いのでオクルージョンシャドウ的な使い方ができます。
当然色味を持っていますので絵も汚れません。

透明水彩は白の残し方が大切だとよく言われますね。
少しでも色の付いた筆で触ってしまうと紙の白はもう回復しません。
洗い流そうともがいても紙の白までは厳しいです。

モデルのお腹やモモにハイライトがありますがそこは汚してはいけないセクションでした。
私にとっては神聖な領域です。
とその前に形がしっかり取れないとお話になりませんね。
形が狂っているとハイライトの位置もズレて上手く塗れないです。
教室では形について厳しめ(?)に指導していますがその精度を上げないと色がバシッと決まりません。

指導者になって見られる立場になり、腕が縮こまってるなと気付かせてくれた絵でした。
そろそろノールールの自分に戻って絵を描きたいと思います。
より自分らしい絵を描くために。

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