時すでに遅し…

透明水彩でぼかし損ねるケースが非常に多いです。
ぼかし損ねるとは塗ったあと「あぁぼかせばよかった」と後悔するパターン。

塗っている最中にぼかそうと思っても時すでに遅しです。
ぼかすためには紙が濡れていることが条件ですね。
塗っているときに乾いていたらもうアウトということです。

ではどうするか。
そこのエリアを塗り終わるまでを前もってクリアーなイメージを持つことです。
ベタ塗りなのか、グラデなのか。ウェットインウェットで他の色を垂らすのか。
全てを含め明確ではっきりしたイメージができてから塗るのがコツです。

で、ぼかしの話ですね。
どこをぼかすか塗る前から決めていますか。
ついでにクリアーなイメージということから言うとどのぐらいぼかすのかまで考えてください。
そうすると紙の濡れ具合に敏感になります。

どこをぼかすか。どのぐらいぼかすかわからない人はデッサンしてください。
デッサンで境界線の処理を学びましょう。
境界線と言ってもクッキリからかなりぼやけたところをありかなり奥が深いです。
スピーディーな透明水彩で考えながら描いていては到底間に合いません。
デッサン力があればその部分だけの話ではなく、画面全体の中での境界線の順位付けが塗る前にもう見えるようになります。
レベルが上がると描き終わったあと(画面全体のバランスにおいて)ここもう少しだけ大きくぼかせばよかったなど細かいところまで考えるようになります。

経験豊富な職人さんはすぐに作業に入りませんね。
しばらく現場を観察してから施工のイメージを練ります。
作業に入ると段取りが明確なのでスムーズで流れるように仕上げまでいきますね。

ちなみに「あとからぼかせるのですか?」と聞かれることもあります。
結論から言うとできます。ただ相当上手くないとできません。
趣味レベルで描いている人は多分無理です。
プロはできるとは言え多分やらないでしょう。あとからほじくって汚れるぐらいなら放置した方がいいとの判断になるはずです。(その前にぼかし忘れることはしないと思いますが)

以上のことを踏まえて彩色するとハードエッジとソフトエッジの対比ができて絵にメリハリができます。失敗を恐れず色々試してくださいね!

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