日本式木炭デッサン

木炭デッサンはとても大切なので早めにやった方がいいです。
(鉛筆は二の次ぐらいな感じで。。。)
ちょっと思うところがありまして木炭デッサンを見直しました。
絵のことばかり考えているので研究者のような生活になっています。

僕は日本の美術教育の内容には興味がないのですが経験者の人から色々面白い話を聞いて参考にしています。
その中で日本と海外では個々の画材に対する感覚の違いを感じます。

木炭の違いを例にとってお話していきましょう。
日本では注射針のように先をとがらせてトーンをつけながら形を取るアプローチを指導していますね。経験者の描き方を見るとわかります。時間制限のある美大受験で最大の効果を上げるためには最善の策かもしれません。僕も軽くやってみました。

auto_oQmxU9.JPG

ざっくり形を取った状態です。


auto_aHFi74.JPG

間違えた線を薄くしてさらに形を取りにいきます。
サンプルなので描き出しまでとします。



僕の通ってたアカデミーでこんな描き方をしたら「バカヤロー、何してんだ?」と言われそうです。笑

このアプローチももちろんありだと思います。仕上げまでが早いですしストレスも少ないです。
木炭スケッチにはもってこいでしょう。
ただその代償にデメリットも多いです。
・白いモチーフに対してトーンがつきすぎる
予備校等の石膏デッサンを見るとやたら黒ずんでいますね。
本当にその石膏像はそんなに黒いですか?よほど年季の入ったシミだらけの石膏像でない限り明部でそんなトーンは下がらないでしょう。
・シャドウの形のとらえ方が曖昧でゆるい
デッサンの基本はシャドウラインの曖昧さ回避です。
・ハイコントラストゾーンが潰れて絵が弱くなる
シャドウと明部がぶつかるところは神聖な領域で大切にしたいところです。
・ガーゼ、指でおさえても繊細なトーンはつかめない
明部は繊細なトーン変化なのでこの辺の道具を使ってもしっくりこないのでは?

探せばまだありそうですがこれぐらいにしましょう。
結論から言うとこのアプローチでは本当のデッサン力を磨くには不向きではないかというのが今の見解です。
CHULAPOでは違ったアプローチを指導していますが木炭のグレーがとても綺麗です。
是非チャレンジしてみてください。(会員さんへ!)

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