3次元の世界へ!

描き手は2次元(平面)の紙やキャンバスなどで3次元(立体)の物を描かなくてはいけません。
これってかなり厳しい状況ですよね。何か良い方法はないでしょうか。
オールドマスターの絵を観るとどうやら光の取り扱いにそのヒントがありそうです。
照明がない時代、ロウソクの光で美しい絵が描かれたものがたくさん残っていますね。
いわゆる単光です。

物の実在感を表現するには単光での理解が必要になります。
自然光ではクラスの時間で光が変化してじっくり観察できません。
2時間も経てばカゲの形もきっと変わっていることでしょう。
毎日自分のアトリエで決まった時間に筆を握るならいいと思います。
日本は南向きの自然光がいいようです。これは国によって違いがあります。

テーブルの上にモチーフを並べて描かせているところもありますが室内にたくさんある蛍光灯の光ではほぼ全光になるのでカゲもへったくれもなくなります。
当たり前ですがそもそも蛍光灯は室内にくまなく光が届くように設置されていますから絵を描くには悪い環境です。
光の効果を学ぶには環境が大切です。
単光にすると手元が見えなくなりますから間接照明は必要になりますが必要最小限がベストです。
アメリカのアートスクールでそのような環境はよく見かけますね。
紙の中で3次元の物を2次元に変換するには光の効果を最大限活かしてあげましょう。

単光での理解が深まれば多重光源でも不必要な光源をカットして自分の絵が描けるようになります。単光の代表格はやはりレンブラントです。じっくり絵を鑑賞してみてください。

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