上達するための誤解

学生時代に教科書を使わないで授業をする先生がいました。
その先生は「なんとかの法則」などの名前は授業の最後に教えて、なぜそれを使う必要があるのかを先に説明していました。
普通逆ですよね。「なんとかの法則」を先に出してそれを説明していきます。

絵でも同じだと思いです。テクニックから入るのはあまりよくありません。
その状況を打開するときや自分の目指す表現で必要になるからその技法あるいはテクニックを使う流れが大切です。
技法はどの局面で使うかで効果に差が出るような気がします。
高級レストランへはジーンズで入ってはいけませんよー!笑
不必要に技法先行型になるとわざとらしい絵になってしまいます。
適材適所が重要です。

海外の画家さんは自分のテクニックを惜しみなく教えてくれます。
「使いこなせるならやってみな!笑」との自信があるのではないでしょうか。
多分無理でしょう。彼らがたくさん描いてやっと身に付けたものですから。

私は知識として持っていることでも教室では油彩のグレーズや透明水彩の塩やワックスを使うようなことを意図的にあまり教えていません。
会員さんがモノが見えているけどどう表現したらいいのかわからないときそのアイデアとしてテクニックを提案します。
そのときでもテクニックの名前は言わないようにしています。
あとで本などで見たときに「私、この描き方やったことあるー!」となると思います。

教室では絵を描くときのメンタリティについてお話することが多いかなと思います。
上手く描けない理由の大半はメンタリティの部分で引っかかっています。
いくら技術的なことを指導してもここが解決できていないとなかなか上達しません。
目と腕は皆さんだいたい平等に機能しているはずです。
器用か不器用かもあまり関係ないですね。
だとしたら。。。そうですよね!
よくないメンタリティが悪さしているわけです。

私のポリシーは「見えているモノは必ず描ける」です。
見えているモノが描けないのは自分がかわいいからだと思うようにしています。
自分が描こうとしているモノと現実とのズレをなんとか埋めようとする。
エゴは捨てましょう!
自然には絶対服従的なことをダヴィンチも言っていますね。
どうにか力で自然に対してなんとかしようとしますがかないません。
人間なんてちっぽけでもあるのです。

今回はざっくり「テクニック先行型はダメですよー!」と「メンタリティを鍛えましょう!」というお話でした。

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