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色鮮やかな花を描きたい!

絵具には制約があります。
人工で作られたものなどを描くのに絵具で表現しなければならないのでおのずと不利な状況ということになります。

画像の説明



前回と同じ写真です。
花のピンクがとても綺麗ですね。
このピンクをどうにかして絵にしたいと考えたときの対策は?

絵具の特性として以下のものがあります。
・チューブから出した色が一番鮮やか
・色を混ぜるほど鮮やかさがなくなる
・白を混ぜるほど鮮やかさがなくなる

つまり花にそっくりな絵具を何も混ぜないで塗るのが一番きれいです。

絵の世界はそれだけでは物足りません。
花以外も一見きれいな色がありそうですが、今回は花の引き立て役にまわってもらいましょう。
画面全体を見ると花以外のものはそこまで鮮やかではありません。
混色でしっかり彩度を落としてあげることが大切です。
背景の葉や木に鮮やかな緑はノーです。花より何メートルか後ろにあるので彩度も下がります。
空気の層が色をくすませて見せます。(空気遠近法の応用)
花と比べると地面のレンガも意外と渋い色です。

絵具の特性の白を混ぜると鮮やかさがなくなることについて補足します。
油彩が顕著に出やすいので例で使います。
絵具メーカーさんの資料にホワイトを混ぜたときの色のくすみ具合が載っています。
ホワイトによっては「えっ!?」っていうぐらい鮮やかさがなくなります。

むやみやたらに白を混ぜるのはやめましょう!
特にアラプリマ(一層で仕上げる描き方)は白の乱用で画面全体の彩度が下がるとなかなか復活しません。最終的に一度乾かした方が早いということになります。白は必要最小限が基本です。
※古典的な描き方でデッドレイヤー(有色下地から明るさを回復する層のこと)を知っていて白を使う場合などは例外です。

今回は色の鮮やかさを考慮した画面作りについてでした!

コメント

  • 参考になりました!

    私はいつも、真っ先に白色を混ぜてしまいますが、混ぜない方が良い事が良く分かりました。
    チューブから出した色が一番綺麗、、試してみましたが確かにそうですね。
    それに、白色を混ぜると直すのが確かに大変ですね。
    今後は、そう言った点にも注意して楽しく、美しく絵画を書いて生きたいです!


  • Re: 参考になりました!

    コメントありがとうございます。
    もう無意識に白を混ぜる癖が付いている方が多いですよね。白を必要最小限だけ使うことで絵がより鮮やかになると思います。色々試してみてくださいね!



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