デッサンにおける三種の神器

デッサンについて色々勉強しましたが、実際描くことを繰り返すことで考え方がとてもシンプルになりました。
遠近法やハッチングなどデッサンにはたくさんの細かい要素が含まれています。そのほとんどが観えたモノをより正確に描くためのツールだと思います。観えたものと描いたものは必ずズレますので。。。

私が考えるデッサンで大切なものは三つあります。形、トーン、エッジです。
基本ですね!そう基本が何するにも大切です。スポーツなどを始めるときは皆さん基本から入りますよね。
絵も同じだと思うのですが、いきなりゴルフでいうドライバーぶん回す方が多い印象です。ゴルフでも基本の練習はアイアンからですよね。
基本のレベルが高いプロはどの業界でもブレない実力を発揮しています。

できれば線を縦にまっすぐ引く練習からしてもらいたいぐらいです。
だいたい右か左に傾いている方が多いです。
絵では傾きのズレがかなり致命的になります。

一つずついきましょう!
●形
絵は基本的になにかモノを描きますよね。要は形を描くわけです。
当たり前ですけどそこで狂いが大きいとそのあとがうまくいかないです。
スペイン時代のデッサンの指導は半分以上形の狂いについてでした。スペインだから特別な技法を教えているわけではありません。基本のレベルを上げることが大切なことを指導者はよく知っていたのです。
そのことに気付くのにはそれほど時間はかかりませんでした。なぜなら

形を正確に取ろうとするプロセスでたくさんのことを学べるからです。デッサンなのに色のことなど形以外のことも含まれています。
なんで?となると思いますがやればわかります。
形を取る修練は抽象画まで派生していきます。教室では形について執着心を持っていますが、その意味は会員さんがいずれ気付いてくれるでしょう。

●トーン
人間の眼はトーンでモノの境界を認識します。線はモノの境界を端的に説明したものに過ぎません。絵の世界だとちょっと不都合が出てくるのでトーンを理解する必要があります。
形同様、トーンの狂いは思っている以上にあるようです。
トーンの理解はエッジの処理と関わりが深く避けては通れない道です。
細かい描写をしても画面全体のトーンががっちり決まっていないと様になりません。

●エッジ
具体的には輪郭線の処理のことです。エッジも見えたまま描くのに抵抗があるパートです。どうしてもくっきりした輪郭線を引かないと落ち着かない心の焦りがあるのでしょう。
よく見えない境界を曖昧に描くのは気持ちがいいものです。観たものそのままが絵になっているわけですから。そこには何の抵抗もありません。

細かい知識を詰め込むより以上三つのレベルを上げることを考えた方が上達の近道になると思います。急がば回れです。

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