透明水彩のトーンコントロール

デッサンでは色をグレーに変換してきました。簡単に言うと色をグレーの濃さにする練習です。
グレーの濃さ、つまりトーンの関係性が合っていないと絵が成立しません。
デッサンを学んだあとは今度はグレースケールを色に変換します。これを私は色彩デッサンという認識でいます。
「デッサンなんかしないで見えた色塗ればいいのでは?」
先ほどの話に戻りますが、色のトーンを的確に把握できるビギナーはなかなかいません。
デッサンで一度色をグレースケールに変換してトーンを理解した方が結局はスムーズということになります。
色の3要素(色、トーン、彩度)のトーンをデッサンで攻略します。
透明水彩などを使い始めたら色と彩度も含めた全ての要素をマスターしていきましょう!

●透明水彩でモチーフのトーンを合わせるにはどうしたらいいの?
単純に絵具の薄め具合でトーンを調節します。水彩では水が白絵具の変わりと考えるといいと思います。油彩やアクリル絵具では白を混ぜることでトーンが明るくなります。同じようにイメージしてください。

トーンの低いものは濃く塗ります。ここがネックになる方が多いです。透明水彩で濃く塗ることに抵抗があるのでしょう。絵が良くならないのはほとんどがこういった頭に刷り込まれた思い込みが邪魔しています。

下の画像を見てください。薄め具合でトーンがどのように変化するかを示しました。
左が薄めた絵具、右があまり薄めない絵具です。それをグレースケールにしたので見比べるとトーンが理解しやすいと思います。
色を使い始めるとこの感覚を忘れがちになるので常に意識してください。
デッサンでトーンについて学んだことを思い出しましょう!

画像の説明

画像の説明



●淡くにじんだ絵が透明水彩でしょ!
これは一つの透明水彩のスタイルです。この概念は透明水彩の上達を妨げるのあまりおススメしません。トーンをしっかり構成することを意識しましょう。透明水彩にある程度慣れたら描きたいスタイルは自由になります。

●一様なウォッシュ(平塗り)
透明水彩は水を多く使うほどトーンコントロールが難しくなります。油彩のように絵具が止まる画材の方が楽です。これが透明水彩を難しくさせている要因だと思います。
まずは一様なトーンの平塗りができるようになりましょう!それからぼかしやにじみなどのアドリブを使い始める方向性が上達の近道になります。

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