カテゴリ:色

暗部の統一感

カゲの色をどうしたらいいかわからないという話はよく聞きます。固有色に補色を混ぜてトーンと彩度を下げた色という説が一般的に有力です。
しかし実際そう描いてもどうも腑に落ちないかもしれません。固有色や反射光を考え始めると余計混乱してしまいます。

一度シンプルに見てみましょう。暗部は相対的な光の不在。反射光がなければ真っ暗になります。
明部に比べてトーンと色の幅は狭い領域です。要は似たようなトーンと色味になります。この大前提があってから反射光の色の影響を配慮した方がスムーズです。

例えば油彩のカマイユ技法はセピア調の下塗りの上に彩色するのでカゲ色に統一感があります。この下塗りのおかげでその上に反射光を入れても絵が破綻するのを防いてくれます。

画像の説明

カゲ色のテストで赤の色画用紙にパステルで軽く描きました。
顔の暗部も髪の暗部も同じ色ですが絵が壊れてません。



反射光の色を強調しすぎて全体の色がとっ散らかっている絵をたまに見ます。
慣れないうちはまずは上記のことを踏まえてから反射光をよく観察することが大切です。


補足
例外的に強烈な反射光が入るケースがあり、トーンも彩度も跳ね上がるので注意しましょう。

コメント


認証コード5119

コメントは管理者の承認後に表示されます。