アカデミックドローイング
これまでの頁に出てきたブロックインと頭部の描き方のおさらいも兼ねてアカデミックなデッサンをざっくりデモンストレーションしたいと思います。
今回の描き方はアメリカのアートスクールでよくみられるものです。 アメリカはヨーロッパのように伝統的な西洋絵画の歴史がありません。そういった背景からアカデミック絵画に関する研究が盛んでもあります。
ルネサンス頃まで→画家は工房で師弟関係の中で腕を磨く
それ以降→ヨーロッパ全体に美術アカデミーが設立されていき、しっかりとしたカリキュラムで画家を育てた
デモンストレーションはおおまかにブロックインで形を取り、シャドウまでの流れまでとします。シャドウのあとのプロセスは固有トーンをつくりながら明部でボリュームを作っていく流れです。
1. アタリをつける
まず髪のトップとあごの位置で点をつける。
次に両方の眉のラインの傾きを測り、ラインを入れる。
そして髪の生え際、鼻下で点をつける。
2. ブロックインで形を取る
目安になりそうなところ同士を探し傾きを測る。
とにかくたくさん測ってたくさん線を引いてツジツマが合うまで繰り返す。
3. 暗部の形を取る
シャドウの形を線できっちり取る。
4. シャドウにトーンをつける
一様にトーンをつけてからさらに濃いところの トーンを下げる。
※今回のデモでは反射光を入れてません。
このアカデミックドローイングは永い間受け継がれた西洋絵画のモノの見方です。
これは油彩や水彩、他の画材で描くときにも同じことでダイレクトに関係してきます。
ここでは割愛しますが、このモノの見方がその他の画材にどのように反映できるかは教室の指導で説明していきます。